
ユメ
@yumeticmode
2025年4月9日

読み終わった
感想
シリーズ第6作も、ミス・マープルの異名をとる靖子先生の推理が冴え渡る。このシリーズは人間のビターな側面も描いているけれど、「筍の胸さわぎ」や「ゴーヤは打たれ強い」のように、ただ謎を解いてスッキリするだけでなく、それによって登場人物の日常がよい方向へ変わってゆくところが好きだ。
そんな靖子先生をもってしても、「疑惑のカレーライス」の真犯人が分からないままだったことが気にかかる。大きな謎が次巻以降に持ち越されるのは、このシリーズでは珍しい。地域に根付いた菜の花食堂の雰囲気が好きなので、食堂のある地域に不穏な気配があるのは心配だ。
今回も、菜の花食堂の旬の野菜をたっぷり使ったメニューはとても美味しそう。ひとつの野菜を使って様々な調理法を学ぶ料理教室(今作は筍づくし)も、レパートリーの勉強になる。私は美味しそうな料理が出てくる小説を読むのが大好きなのだが、そのたび行きたくてたまらないのに決して行くことができないお店が増えてゆくのは、嬉しい悩みだ。
