
ぬ
@tanu-nu
2026年10月11日
虚空の旅人
上橋菜穂子
読み終わった
@ 自宅
守り人シリーズ4作目。前3作が単品で完結していたのに対し、『嵐の予感』を感じさせる終わり方だった。前3作も十分に国の危機とか広がりのあるお話だったけど、今作は南の大国という明確な脅威が出現し、今までは小川だったのが大河に流れ込んだような、更なる広がりを感じた。前作までのような『とりあえず万事解決、一抹の寂しさを感じながらも穏やかな幕引き』という感じではない。何より1作目では『かわいそうな小さな男の子』だったチャグムが『嵐を呼ぶ男』へ成長する過程を見ている感じで、この先の波乱を予感してハラハラとワクワクが増した。相変わらず物語の吸引力が強い。
印象的だったのが、チャグムとシュガの関係。前作で一段階絆を深めた印象はあったけど、主従の域を超えるものではなかった。けど今作でチャグムとシュガは、主従でありながら、その枠を超えた戦友であり共犯者というような、強い絆を得たように思う。
ここから先、これまでに蒔かれた種がどんな実をつけるのか、あちこちに散らばる『人の縁』がどのように結びついていくのか、とても楽しみだなぁ。

