
おかりな
@maron_mi_ran
2026年10月11日
春にして君を離れ
アガサ・クリスティー,
廣野由美子
実は初アガサ。旅行に来た女性がバグダッドで足止めをくらいそこで自身の半生を振り返り己の傲慢さに内省する話。旦那の夢を捨てさせたこと、娘や息子の人付き合いに口出しをしていること、知り合いや友人を見下していること、最初はそのことに気が付かなかったが徐々に自身の行動と孤独に向き合うこととなる。ただ私は彼女の言うことが間違っているのかと言われると難しいと思う。母とは目を離したらすぐ生き物を育てなければならない、その中でロマンを追いかけるか金銭を取るか天秤にかけたとき後者を取るのは真っ当だとも思ってしまう。子供たちも同様で果たしてその子達にとって本当に信頼でき傷つけない相手なのか、まだ未熟な子供はその分別が付けられるのか、口出ししたくなる気持ちもわかる。家族は母の無理解を嘆いているがいわゆる理解のある母親が本当に家族にとって良きものとなるのか、対比のようにシャーストン夫妻が出てくるが彼らの家庭は最後に崩壊したといっても過言ではない。理解はある傷つく勇気はあるがその分傷を増やす母と、理解はないが家族を省みた判断をする母と、どちらが幸せか現代の家庭にも問われる内容だった。ツイッターで話題の不登校児漫画の母を思い起こされる