コマユミ "カフネ" 2026年10月12日

カフネ
カフネ
阿部暁子
せつなさんがカッコいい。あんなカッコいい女性がいるとは。 そして彼女はとても優しい。ぶっきらぼうでそっけなくて、愛想のない中にも垣間見える優しさ。その人間性にホロッとなってしまう。 日々の生活に疲れ切って絶望している人たちに、せつなさん、斗既子さんの優しい言葉が染みていく。 こういう救いを求めている人たちに届くといいなあという物語。 子供を産むという行為が結局は親のエゴなのか、そういう誰もが心の隅では感じながらもなあなあでスルーしてきた問題に踏み込む。 「わりと嫌いじゃないというぶっきらぼうなひと言で、今、命をつないだ。  その言葉だけで、この先一ヵ月くらいは、きっと何が起きても生き延びられる。」 『カフネ』阿部暁子著 やはり本屋大賞は伊達ではないなあ、そういう感想が読みすすめるごとに頭に浮かぶ。 ギリギリまで、誇張なしにギリギリまで追い詰められた人たちの救いの場、逃げ込めるスペースの用意こそ、この時代に必要なものなのだろうけどなあ。 2025/07/21
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