一年とぼける "くもをさがす" 2026年10月14日

くもをさがす
くもをさがす
西加奈子
関西弁の英語で彩られたバンクーバーの、乳がん治療のその中で眼差した世界のなんと鮮らかなことか。死の翳りの中、ご本人は真っ暗に沈みこんでいたのかもしれない。それでも、西加奈子は世界を自分の色で染めない。世界は鮮やかでカラフルな、ありのまま他者のまま、困ったり困らされたり、愛したり愛されてたりし続けている。 ちょうど読み始めたタイミングから精神的にだいぶ落ちるサイクルに入っているが、たぶん良いタイミングだったんだろう。自分に失望したり絶望したりしても、それが理由で世界から色は失われない。このエッセイの雑多に彩られた文章は、西さんの中から生まれたわけではない。誰かの色を自分のものにしないまま、描かれた西さんの世界はいつでも美しくて元気いっぱいだった。 色んな作品が引用されていて、読みながら「これはリスト化しなくては!」と思ったのでリストを作ってたら、ちゃんと作品の後ろに引用リストがついていた。もったいないので、自分で作ったリストも公開します。読みながら作ってたので、TLにどの様に反映されるのか分かりませんが。
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