コマユミ "国宝 上 青春篇" 2026年10月15日

国宝 上 青春篇
マニアックで地味な日本の伝統芸能を支えていたのは、熱心なファンと好事家であり、芸術をとことん愛する物好きな(そして金持ちの)人々がいてこそなのだなあ、と改めて思う。 今回、映画化されて、大層な評判らしいが、これにより歌舞伎という芸術に、今迄興味がなかった人々の目が注がれるというブームは歓迎すべき。 全編に渡る作者の語り口が独特で引き込まれる。 それにしても、喜久雄、不憫過ぎやしませんか? と上巻を読み終わって下巻を開いたあたりの感想。 そして下巻へ。 運命的な和解、邂逅を遂げて再び共演する半二郎(喜久雄)と半弥(俊介)。 ラストシーンでの美しさは筆舌に尽くしがたい。なんという幸福感。芸術家の人生に寄り添った、あまりにも幸せな読了感。 2025/07/08
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