
Ribbon
@Ribbon_365
2025年4月4日

石狩少女
森田たま
読み終わった
明治末の札幌に生まれ、大正・昭和と生きた作家森田たまの自伝的小説。
文学を愛するピュアな心と、美しく賢く自立心の強い女性の生きづらさが、北海道の自然とともにとても瑞々しく描かれていました。
私の曽祖母は、森田たまとほぼ同年代。同じく札幌で育っています。小学校の先生だったので、きっと本も好きで勉強もたくさんしていたはず。
曽祖母はとても長生きで、私もとても可愛がってもらいました。私はあまり覚えていないのですが、私に最初に字を教えてくれたのは曽祖母だそうです。
自分の軸がしっかりあって、古い価値観にも動じない主人公の悠紀子。曽祖母はどんな少女時代を送っていたのかな、と思いながら読みました。
札幌の空気を感じながらこの本を読めるのは、とても贅沢です。
何より表紙デザインが素晴らしい。
タイトルと作者の名前と装画がマッチしすぎていて、どれだけでも眺めていられます。
さらにこの帯の色とコピー……。
最後の「い」がコケてるのも含めて、おしゃれすぎやしませんか。
装画は坂巻弓華さん。背景の青とりんごの赤のコントラストと少女のTシャツの白のコントラストが美しい。
間違いなく今年読んだ本の表紙大賞になりそうです。
本は眺めるだけで楽しい。





