
はるき ⚠︎ネタバレ有⚠︎
@reads_hrk
2025年4月3日

半分姉弟 (1) (トーチコミックス)
藤見よいこ
読み終わった
多様なルーツを背景に持つ人達の、オムニバス的な物語。
今のところ、日本で最も一般的とされている呼称は『ハーフ』、次に『ミックス』だと思うんだけど、どの言葉を用いるのが適切なんだろう。
呼称なんてどれでもいいという人も居れば、不適切と言う人もいて、アイデンティティとしている人もいる。
作中で語られるように、当事者にしか分からないのだと思う。
そして、当事者同士でも、分かり合えないことがあるのだろうとも。
大枠で見れば重なるところはあれど、ここのルーツは全くの別で、だからこそ孤独や葛藤をもつのかなと思う。
登場人物それぞれの孤独や葛藤を読んで、考えた気になったところで、一生分かることはない。
きっと、無意識に誰かの心を削って、頭をフリーズさせてきた。
どんなに気をつけたいと思っても、これからもするかもしれない。
0には出来ないと思う。でも、0に近付けたい。
自分の無知蒙昧な愚かさと向き合うのは、正直きつい。
相手が指摘してくれないことも多いだろうから、後で振り返って気付いて、羞恥心と罪悪感でのたうち回る事ばかりだと思う。
でも、シバタの言葉を借りるなら「大丈夫に近づけていく」事が、未来の誰かの心を軽くするのかもしれない。
