oi "傲慢と善良" 2025年4月12日

oi
oi
@oio_book
2025年4月12日
傲慢と善良
傲慢と善良
辻村深月
自分の傲慢さがどこにあるのか考えさせられる物語だった。 特に、第二章の小野里婦人との会話はこの小説のテーマとなる部分がうまく書かれていて、自分に重ねながら読んでしまった。 「皆さん、謙虚だし、自己評価が低い一方で、自己愛の方はとても強いんです」(p133) 「…傲慢さと善良さが、矛盾なく同じ人の中に存在してしまう…」(p135) 「ささやかな幸せを望むだけ、と言いながら、皆さん、ご自分につけていらっしゃる値段は相当お高いですよ。ピンとくる、こないの感覚は、相手を鏡のようにして見る、皆さんご自身の自己評価額なんです」(p137) もしかしたら、恋愛関係だけでなく、全ての人間関係において無自覚な傲慢さが相手を不快な気持ちにさせていたこともあるかもしれない。 自分の中で消化しきれていない部分もあるから、また時間をおいて再読したい。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved