
トラ
@Toreads1234
2026年10月20日
世界99 上
村田沙耶香
人に合わせることで社会を生き抜いている空子が大人になっていく話。
ピョコルン、ラロロリンが特殊な設定。グロテスク。
かなり醜悪な世界だけど「ディストピア」ではなく、自分にとって現在の認識に近い位置にあるからこそきつい。現実の人類のパラメータを少しだけいじった世界という感じで、時々飛躍があるけど基本的な現状認識は似ているからこそしんどい。世界の問題を突きつけられた気になる。主に暗い方だけど、色々な方向に感情をもっていかれる。
社会構造とかに疑問を抱いたり、不満や不安を持っている人には効きやすい気がする。「あるある」と「なんでそうなった」を行き来しっぱなしで、面白いんだけど気合い入れて読む感じだった。でめ読めてよかった。
「記憶は多数決だなあ」(p.208)
「(略)誘導しているのって、『正しい』教だよね。それって、世界一規模が大きいカルト宗教でしょ?それに入信すると、とっても正しくて、自分が世界を守っているんだ、って思えるんだよね。」(p.234)

