ヴァイオレット "方丈記" 2026年10月25日

方丈記
方丈記
蜂飼耳,
鴨長明
📚「方丈記」鴨長明(蜂飼耳訳) 平安の末から鎌倉の初め、都は大火、竜巻、飢饉、大地震と災厄に次々と見舞われた。著者はそのさまを目の当たりにし、世の人も住まいも、川の流れに浮かぶ泡のようにはかないと見つめる。やがて都を離れ、山中に一丈四方の小さな庵を結び、ひとり暮らしに安らぎを見いだしていく。 心に残ったのは、庵での暮らしを語る場面だ。自分の身の丈に合った住まいを愛し、「閑居の気味」を楽しむ姿に、うらやましさを覚えた。最後にふと、その愛着さえ執着ではないかと自らに問い返すところが、八百年を隔てても妙に生々しい。蜂飼さんの訳は読みやすく、古典の硬さがほぐれて、声が耳元に届くようだった。 古典は苦手という方や、暮らしを見つめ直したい方におすすめ。短い作品なので、秋の夜長にお茶を片手に、ゆっくり読むのも一興。 #読了 #方丈記 #鴨長明 #蜂飼耳 #光文社古典新訳文庫
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