
スペシャルティ
@firstareethe
2026年11月2日
対馬の海に沈む
窪田新之助
読み終わった
感想
最初はJA対馬の不正にのみ関わる本かと思って読み進んでいたらJAという組織全体から日本社会へと、どんどんと問題が落ち窪んでいく調査報道。最後の方は、もうこれオリエント急行なんじゃないかと思えてくる。個人→組織→(地域)社会と不正の射程が広がる程に、不正の印象は逆に狭量な社会の縮図へと押し込められ、読みながら息苦しさを感じる。
不正を誰が止められたんだと思うと、誰でも止められたが、多数決で何もしないことに決められ続けてしまった惰性と倦怠。薄っすらとした悪意は、マス化されることで善意へと裏返ってしまったかのようだ。それはまた簡単に悪意へと裏返り、誤魔化しの為の人身御供を必要とするのだけれど。

