
塔海
@__colza
2025年4月15日

読み終わった
「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問いを、明治時代から現代まで、ベストセラー本をもとに、階級や性別などの視座も入れながら読書傾向を追っている本で、読書を起点とした時代論としても面白かった。
「好き」を言語化する技術のさらっと読めてわかりやすい文体に比較して、かなり論文調の本でもある。おもしろいレポート読んでるみたいな気持ち。半身で働くを提言した本がここまで話題になり、多くの人の手に渡るというのは大きなことだと思う。
巻末尾の対比図、半身労働社会で男性中心からジェンダーフリーへ、というのが説明なく記載されているが、ここはちょっと乱暴な気もした……気もしたけど、男性中心社会だからこそ労働の仕組み自体が全身全霊になっている、の指摘がないから急な感じがしたのかも。(フェミニズムの文脈に入るので、今回の本ではそれこそノイズなのかもしれないが)男性中心社会と資本主義の共通性みたいなとこに触れてたらよかったかも。(似た言及はあったけど


