𝕥𝕦𝕞𝕦𝕘𝕦 "アクアリウムの夜 (角川スニ..." 2025年4月16日

アクアリウムの夜 (角川スニーカー文庫)
最近、夜に雨が降る日が多かったためかこの本のことを思い出して再読。3人の高校生が、あやしい見せ物小屋のカメラ・オブスキュラの映像に映った存在しない筈の水族館の地下へ続く階段を見てしまったことから徐々に怪奇に呑み込まれてゆく。 およそ一年かけてゆっくりと進行する。興味本位で行ったこっくりさんのお告げ、丑三つ時にラジオのホワイトノイズの中に混じるメッセージにのめり込んでゆく親友、謎の新新興宗教「白神教」など、オカルティズム満載でじっとりと底冷えするような嫌悪感が日常を浸食してゆくさまを味わえる。 水族館、雨、ずぶ濡れの死体など、要所要所で水が効果的に描写されている。 甲田学人『Missing』が好きな方にもおすすめ。
アクアリウムの夜 (角川スニーカー文庫)
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