
amy
@note_1581
2025年3月6日

ネット怪談の民俗学
廣田龍平
かつて読んだ
著者いわく1990年代末~2020年代前半までの約四半世紀ぶんの日のんのネット怪談の大まかな見取り図を提示することを目的として書かれた本。目的の通り日本におけるネット怪談の流れやその時々におけるネット怪談の主流となったテーマやその要因などの論考がある。
インターネットのたとえば掲示板や2ちゃんねる、まとめブログ、Twitterなどのツールの変遷やそれによって可能になったことと照らし合わせながらまとめているところもわかりやすかったし、一時期ネット怪談を読むのにハマっていた身としてもあーそうだった!と懐かしい気持ちになった。
また1点気になったのは第四章の再媒介化もしくはネット怪談の衰退(創作発表の場の変化)に関わることだと思うのだが、たとえば二次創作のアイテムとしてネット怪談が使われているというのは著者の廣田龍平氏はどういう分類をするのだろうと考えた。
私はアニメや漫画の二次創作をよく見るけどpixivでキャラクターがきさらぎ駅に巻き込まれる話もあり、しかも創作のかたちもちゃんねる系というテンプレートがあって2ちゃんねるみたいにスレッドでやりとりしているかたちと小説が組み合わせたようなかたちになっている。
こういうかたちを著者の廣田龍平氏は知っており、そのうえで特に特筆するようなことがなくてスルーしたのかそもそも彼の観測外だったのかはわからないが、どういう分類になるのかは聞いてみたい