
Anna福
@reads--250309
2025年4月17日

極北
マーセル・セロー
読み終わった
静かな語りが圧倒的な孤独と過酷な環境を鮮明にする。『マッドマックス』の主人公の様な、語り手の「私」メイクピース。気候変動による旱魃、洪水、そして食糧の奪い合いによる人類の争いの果て。「自分が何かの終末に居合わせることになるなどと、人は考えもしない」という一文にやられる。国々はきな臭く、自然災害が多発している近年、やはり私達は"go North"しか道は伸びていないのか。たとえ人は生まれながら罪を背負っていたとしても自由も意志も持っているのだから。最後は僅かな希望の芽を感じた。暫くは。


