
窓
@mado
2025年4月18日

ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス
栗田シメイ
読み終わった
都心のマンション自治を巡るノンフィクション、なのだが、読後感はヒトコワ系の恐怖物を読んだ時のそれである。
マンションの理事会が住人に理不尽なルールを強いる(しかも裁判までやっても覆らない)という事実はもちろん恐ろしいが、個人的にはこの理事長の真意が最後まで分からないのがとにかく怖かった。私利私欲のためなど分かりやすい理由があればまだ理解の取っ掛かりとなるのだが。
理事長の側近たちの顔が見えないところも怖い。特に管理人の振る舞いは本当に「分からない」。
同時に「こちら側」の人たちの情熱にも気圧される。
方向は違えど、とにかく登場人物全員の熱量がすごいのだ。
やっぱりノンフィクションは怖くて面白い。
