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窓
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@mado
怖い本が好きです。
  • 2025年7月12日
    きらめく共和国
    きらめく共和国
    小説の冒頭で示されているとおり、これは三十二人の子供たちが死ぬ話だ。 亜熱帯の町に突如として現れた子どもたちの集団は、彼らにしか分からない言葉を話し、少しずつ町の秩序を揺るがす。やがてある事件が起こり、一斉に命を落とすことになる。 語り手は社会福祉課の課長として子どもたちと対峙し、事件から何年も経ってからこの出来事を振り返る。彼の目を通して、ドキュメンタリー作家や研究者、住人の子どもらによって記録された〈三十二人の子どもたち〉の姿が示され、だんだんと読者にも事件の全貌が明らかになってゆく。その合間に語られる、事件とは無関係のはずの語り手自身の家族を巡る記述もスリリングだ。 犬がやや痛い目に合うシーンもあるが、最後まで無事なので安心して読んでいただきたい。
  • 2025年4月18日
    ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス
    都心のマンション自治を巡るノンフィクション、なのだが、読後感はヒトコワ系の恐怖物を読んだ時のそれである。 マンションの理事会が住人に理不尽なルールを強いる(しかも裁判までやっても覆らない)という事実はもちろん恐ろしいが、個人的にはこの理事長の真意が最後まで分からないのがとにかく怖かった。私利私欲のためなど分かりやすい理由があればまだ理解の取っ掛かりとなるのだが。 理事長の側近たちの顔が見えないところも怖い。特に管理人の振る舞いは本当に「分からない」。 同時に「こちら側」の人たちの情熱にも気圧される。 方向は違えど、とにかく登場人物全員の熱量がすごいのだ。 やっぱりノンフィクションは怖くて面白い。
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