
あるる
@aru_booklog
2025年4月19日

香君4 遥かな道
上橋菜穂子
読み終わった
人類の限界、驕りと自然環境が循環している様子が丁寧に物語に描かれていました。人智の及ばない自然に対して、人間の善性を信じて次の時代を予感させるような結末に何だか胸が締め付けられます。植物の色や香りの描写が美しいからこそ、アイシャと人々が生きる世界の厳しさが際立つ。そしてこれはファンタジーでありながら、これまでの歴史と現実をしっかり映しているから切実に響きました。口承の慣わしや禁忌の描写があるのも世界の奥深さに繋がっていて、やっぱり裏切らないファンタジーってこれだよなぁとひたすらに楽しみました😌



