
芙柚
@mint_
2025年4月20日

この村にとどまる
マルコ・バルツァーノ,
関口英子
読み終わった
「戦争によって引き起こされる災難も、つねに死と背中合わせの現状も、すべて神のご意志だと信じられるなんて、なんとおめでたいことだろうと思っていました。私には、神なんて存在しないほうがいいという証明にしか思えませんでした。」(p.150)
戦争が、権力者が、社会の発展が、何を犠牲にしてきたか。望むなにもかもが悉く否定されたとき、「神は乗り越えられる試練しか与えない」という言葉が、いかに残酷な言葉なのか。
いつか、クロン村に行ってみよう。そのときは、スマホを構えず、ただ、エーリヒとトリーナに、そこにあって、そして奪われたたくさんの意思に、思いを馳せることが出来たら良い。





