
CandidE
@araxia
2025年4月18日

意識をゆさぶる植物
マイケル・ポーラン,
宮崎真紀
読み終わった
「なぜ人間はわざわざ意識を変化させようとするのか、その一方で、誰もがそうして望んでいることを法や習慣、タブー、不安感などで禁止するのはなぜなのか。(中略)もし意識を変質させたいという気持ちが人間にとって普遍的な〝生まれながらに備わっている性質〟なのだとすれば、リスクを補って余りある利点が何かあるはずだ」
前著『幻覚剤は役に立つのか』に引き続き、著者は人の意識を変容させる植物とその禁忌を追求し、本書ではアヘン、カフェイン、メスカリンに焦点を当てている。
ユヴァル・ノア・ハラリが『サピエンス全史』で示した「小麦がホモ・サピエンスを支配した」という視点に通じるカフェインの記述は印象的だ。
一方、登場人物たちが、なんというか、やや魅力に欠けるため、全体としてのインパクトは薄れてしまっている感じは否めない。

