
ロッタ
@rotta_yomu
2025年4月20日

体の贈り物
レベッカ・ブラウン
読み終わった
訳者の柴田元幸さんのあとがきにも書いてあるけれど、要約ではきっとこの小説のよさは伝わらない。
それでも要約すると、「UCS(都市共同体サービス) でエイド(ヘルパー)としてエイズ患者をサポートする私と患者たちの物語」となって、きっと、「お涙ちょうだい小説...?」「...ちょっとそっち系苦手なんだよね〜〜」と嫌煙する人は多いと思われる。(実際わたしがそうです🙃)
けれども読んでみるとそうではない。そうではなくて、レベッカ・ブラウンはとても簡素な表現で彼らの姿を書く。
彼らが生き死んでいく姿をわたしたちは主人公の私と共にただ静かにみつめ抱きしめる。
「死ぬのって、救いになりうると思う?」
「君、僕がいなくなったら寂しい?」
「もう一度希望を持ってちょうだい」
そんな彼らのことばに胸がつまる。涙がこぼれる。
わたしたちは死んでいく。
ひとりでもひとりでなくても苦しんでも苦しまなくても幸せでも不幸でもわたしたちはただ平等に呼吸を止める。
・
(読んだ方〜〜、シナモンロールが食べたくなくなりますよね?)
