
r i k a
@icgjamjam
2025年4月23日

がらんどう
大谷朝子
読み終わった
マジョリティのしあわせを追い求めてしまうという、どこまで行っても空虚な願いとその無力感を抱いて生きている主人公。
選ばなかった方の人生が煌めいてみえる。
あたりまえのことだが、相手から見たこちらの人生もきっと煌めいてみえるんだろう。
「諦めないことが正解じゃないように、たぶん、諦めることも正解じゃないよ」
気取らないリアルな言葉づかいが、まるで居酒屋で隣の席の話を聞いているような。
文章の構成も巧みで、過不足のない一気読みの気持ちよさを味わうことができた。純文学好きに。




