
kiyotakao
@kiyotakao
2025年4月23日

ケアと編集
白石正明
読み終わった
一気に読んだわー。すごくよかった。
本を読むときに、編集者の名前を意識することってこれまでほとんどなかったんだけど、「ケアをひらく」シリーズの本は何冊か持っているし、ケアについて学びを深める過程において、僕は相当、白石さんに影響を受けてきたんだろうな、と思った。
シリーズの他の本も読みたくなった。
実は、タイトルに「編集」って入っていたことで、僕自身は編集の仕事はしていないんだよな…と思って、一回目に出会ったときには買わなかったのだけど、やはり何か惹かれるものがあり、二回目に見かけたときに買ったのだった。
読んでみると、これは編集に携わらない人にもとってもオススメの本であることがわかった。
どういうことか。あとがきで、熊谷さんの言葉としてきれいに整理されていた。
『この原稿にはケアをテーマにした作品の内容を具体的に記述した部分と、その作品がいかなる編集プロセスの中で生成されたのかを紹介した部分が交互に繰り返され、その両者が同じメッセージを伝えているため、「ケア=編集」という命題が証明されていくような一冊になっている。』





kiyotakao
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では、同じメッセージとは何か。
それは、3つに整理できそう。
①個別化(あるいは多様性)
たとえばこんなフレーズがでてくる。
『「試されている感じがしない」というのをもっと正確に言えば、ある理想の姿と現在の姿の差分を見られている感触がないということである。』
②現場現実現在
『要するに彼らは、頭の中で考えた問題を出すのが好きな人たちが想定しているような、簡単な世界に棲んでいないのだ。』
(ここの切れ味鋭すぎて泣いた)
③リフレーミング
『ケアというのはもしかして、「やり方」ではなく「場所」を問うことではないだろうか。
(中略)
前提を変える。条件を変える。文脈を変える。これは本書で探求している「編集」という行為そのものである。