
ハム
@unia
2025年4月24日

生誕の災厄 〈新装版〉
E.M.シオラン,
出口裕弘
読み終わった
たまたま「メランコリーで生きてみる」と同時に読んでいた。
シオランの思想自体は「メランコリー」を突き抜けてて極度の悲観主義が全開なのだけど、メランコリーという状態と向き合う過程で触れてみると絶望が希望に変わるというか、生きる糧にもなる不思議がある。
悲観、絶望に振り切ってもダメだけど、いつでもポジティブってのも健全とは言えないし、やはりこうした負の側面と向き合う時間は必要なんじゃないかとシオランを読んで思う。
本人は本当に絶望していたかもしれない。でもそこから生まれたものと相対して救われる人もいる。
バランスを取るために価値ある一冊だと思う。
