生誕の災厄 〈新装版〉

29件の記録
- りなっこ@rinakko2025年9月29日再読中少しずつ併読中“ラップランドから帰ってきた友人が、何日も何日ものあいだ、人影の片鱗にも行き合わぬときの息苦しさを語った。何が息苦しいのか、私にはどうしても分かりかねるが。”
- りなっこ@rinakko2025年9月24日少しずつ併読中“非の打ちどころのない形で、ポエジーというものを描き出してもらった例を、私は一つしか知らない。これはエミリー・ディキンスンの言葉なのだが、本物の詩を前にすると、彼女は猛烈な寒気(さむけ)に捉えられて、もはやどんな火も、この身を暖めはしないだろうと思うのだそうだ。”
- りなっこ@rinakko2025年9月8日少しずつ併読中生まれるという事実のなかには、はなはだしい必然性の欠如が見られ、平生より少しでも長くそのことに思いを凝らせば、どういう反応を示したらいいのか分からなくなったすえ、私たちの表情は馬鹿のような薄笑いに固定してしまう。
- ハム@unia2025年4月24日読み終わったたまたま「メランコリーで生きてみる」と同時に読んでいた。 シオランの思想自体は「メランコリー」を突き抜けてて極度の悲観主義が全開なのだけど、メランコリーという状態と向き合う過程で触れてみると絶望が希望に変わるというか、生きる糧にもなる不思議がある。 悲観、絶望に振り切ってもダメだけど、いつでもポジティブってのも健全とは言えないし、やはりこうした負の側面と向き合う時間は必要なんじゃないかとシオランを読んで思う。 本人は本当に絶望していたかもしれない。でもそこから生まれたものと相対して救われる人もいる。 バランスを取るために価値ある一冊だと思う。