しま "春のこわいもの" 2025年4月25日

しま
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@murmur
2025年4月25日
春のこわいもの
春のこわいもの
川上未映子
全体を通して、自分にとっては「きつい」と思う部分が多く中身を少しずつ呼び飛ばしながら、急足で読み終えた。 流れてくる知らない人のゴシップを読んでいる時のような、興味がないどころか不愉快になっていく感覚を覚える中で、「青かける青」の諦めと悲しさと君への愛しさだけは心地よく読むことができた。 人の根本にある悪意と、自己憐憫と、他者への差別的意識。 それらを分かりやすい文体で書いていて内容としては読みやすいが、とにかくとめどない思考をそのまま記したような文章が冗長に感じられて、読む時の心踊る気持ちが得られず…SNSを読んでいる時のように疲れたし、二度と読むことはないかもしれない。 悪意を読むには、短編集では短すぎる。 あなたの暗い部分を肯定するには、人となりを知らなすぎる。 そんな感じ。 p122「きっと……何がが起きたときに、誰かにちゃんと見つけてもらえる人と、誰にも見つけてもらえない人がいるんだと思う。それは、その人がどんな場所にいるかってこととは、関係がないことなんじゃないかと思う」
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