
本屋lighthouse
@books-lighthouse
2025年4月26日

失われた時を求めて(3)
マルセル・プルースト,
吉川一義
読んでる
まだ読んでる
「ベルゴットの成し遂げたこと、いわばその全業績のなかに、すこしでも高い志を掲げた小説、読者が書架の大切な場所に収めておきたくなる本は、一冊とてありません。そのような本が全作品に一冊たりとも見出せないのです」(p.114)とノルポワ氏は辛辣で、こんなこと言われたらベルゴットじゃなくても本を書くのはやめたくなっちゃうね、そりゃマルセル・ベナブーも自分の本を一冊も書かなかった理由を書き連ねますわ、とほかの本がプルースト世界に混入してきた。最近はどの本を読んでいてもプルーストが出てくるので、久しぶりに読んでいるのが嘘のようだ。









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案の定「私」は「自分が見せた断章について今しがたノルポワ氏に言われたことに打ちのめされ、一方では随想を書こうとするときだけでなくものを真剣に考えようとするだけで困難を覚えたことを想い、またしても自分が知的には無能で、とうてい文学には向いていないと感じた」(p.115-116)と、もはやかわいいという感情を覚えるほどに消沈している。

