松本真波 "ちくま日本文学(037)" 2025年4月27日

松本真波
松本真波
@_mm177177
2025年4月27日
ちくま日本文学(037)
『老妓抄』読了。 歳をとった元芸妓のお話。主人公の老妓が粋な女性で惹かれる。若い時には(芸妓故の)苦労をだいぶしたであろう。だからこそ、「苦労もほどほどの分量にゃ持ち合わせているもんだよ」の一言が沁みる。 最後に、この老妓による和歌が記されているが、それが非常に胸にグッとくる。読者にそう思わせるように、これまでの物語が展開されているのであろうが。 やはり言葉が美しく、登場人物達も魅力的で、とても良い作品だった。 年々にわが悲しみは深くして   いよよ華やぐいのちなりけり
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