n "潮音 第四巻" 2025年4月29日

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@blue_27
2025年4月29日
潮音 第四巻
「潮音」という題名の大きさを最後の最後で感じた。お登勢だけが聞こえているのもまたいい。 1月末から刊行されるのを心待ちにしながら過ごしてもう3ヶ月。 最終巻まで読んで、幕末〜明治初期にかけての一般市民の動きがありありと浮かんだ。 これまで坂本龍馬や高杉晋作、伊藤博文など著名人に焦点をあてたものばかり読んできていたが、日本人のほとんどを占めるその他大勢の目線で、噂や伝言をもとに何が起きているのかを理解していく弥一たちの姿が新鮮だった。 伝達の術がほとんどないこの時代は、情報が全く入ってこないか、むしろ情報が錯綜していたか。 新しい日本語や太陽暦への変更、円の導入といった場面はやはり面白かった。 順応していくのはさぞかし大変だっただろうなと思う一方で、これらが今日までそのまま続いているのも、改めて歴史ってすごいなと感じる。 本当に面白かった。読んでよかった。
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