
阿久津隆
@akttkc
2025年1月12日

石灰工場
トーマス・ベルンハルト,
飯島雄太郎
読んでる
起きても布団から出られず、『石灰工場』を開く。20年前にブリュッセルにいるときのことが語られ始め、コンラートが「ずっと部屋の中を歩き回っているせいで、部屋の中を歩き回っていると怖くて仕方がないのですが、もう部屋の中を歩き回れなくなるんじゃないかと思うとそれはそれで怖くて仕方がないのです」と怖がっていた。それで耐えかねて階下の「先生」と呼ぶ人の部屋に行ってかれこれ8ページくらい捲し立てていた。
先生のところに行くべきか、行かざるべきか、この一時間ほどずっと考えていたんです……はい、もちろんお邪魔でしたら、と私は言う……お邪魔でしたら邪魔だと言っていただければ……もちろん邪魔だと……私が邪魔な時には邪魔だと言っていただければ……もちろん邪魔だと言っていただければ。私はずっと先生の邪魔ばかりしてきたんですから。何年もの間、ずっと先生の邪魔をしてきたんです、と私は言う、とコンラートは言う……先生と同じ建物に暮らすようになってからの何年間というものずっと……私なんてお邪魔でしょうがないでしょうから!……
p.148
大爆笑。




