石灰工場

石灰工場
石灰工場
トーマス・ベルンハルト
飯島雄太郎
河出書房新社
2024年9月24日
25件の記録
  • ricochet
    ricochet
    @ricochet
    2025年4月20日
  • 中原昌也がエッセイ集のなかで「読んだほうがいい」といっていたので、読みはじめた。  冒頭から、だれだかわからない人物の名前が次々にあがり、そのなかの一人で石灰工場に住んでいるコンラードという男が、病気の妻を射殺したことが語られる。そこから、かつてコンラードがこんなことを言っていた、という知人の証言が延々とはじまる。二時間ぐらい読んだが、延々とつづいている。  タル・ベーラの映画みたいに荒涼とした世界。
  • ricochet
    ricochet
    @ricochet
    2025年3月15日
  • 白雨
    白雨
    @nocturnalism
    2025年3月15日
  • こじゃんめ
    こじゃんめ
    @kojanme
    2025年3月12日
  • わっち
    @wacchi
    2025年3月6日
  • m
    m
    @kyri
    2025年3月6日
    『凍』も読んだしこれも読めると思いたいけど『推敲』を積んでるので買う踏ん切りがつかない
  • 泰玄
    泰玄
    @taigen_fujii
    2025年2月14日
  • 泰玄
    泰玄
    @taigen_fujii
    2025年2月13日
  • りなっこ
    りなっこ
    @rinakko
    2025年2月12日
    再読。新訳にて10年ぶりに読み返し、あらためて凄まじい読み応えだった。ぐねぐね絡みついてくる呪詛節が堪らない 人里離れた場所にある元石灰工場に引き籠り、障害のある妻と暮らしながら聴力についての論文の執筆をしていたという主人公が、その妻を殺害するにいたった経緯を本人の言説からたどっていく 妄想にとり憑かれ明らかにどうかしているコンラートのことが、ふっといじらしくなったり、身につまされるような気分になったり、空回り続ける理屈と口実に笑ったり。あと、独学の素人の悲哀も感じた。 (ノヴァーリスの『青い花』は酷だったのでは…)
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2025年1月19日
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2025年1月17日
    「オーストリアにはまさに風光明媚な土地がある。それこそいわゆる風光明媚な土地しかないくらいだ、とヴィーザーに言っていたとのことだ。何百、何千というその手の風光明媚な土地がこんなに小さな地域に寄り集まっている国はほかにはない」とあってなんと続くのかと思ったら「なんて有害なんだろう」と続いて吹き出した。 取り組むべき、あるいはすでに一定の成果を上げている精神的な仕事にとっていわゆる風光明媚な土地ほどに有害なものはないのだから。どれほど成功が約束された仕事であっても、美しい街に行くと台無しになるし、美しい景色は脳を惑わせる。いわゆるすばらしい自然の中にいると頭がうまく働かなくなるんだ。知的な仕事を志し、やり遂げようと思ったらオーストリアほど向いてない土地はない。(…)自然美のもとではどんな創造性も役に立たない。つまりオーストリアとはアイディアの墓場に他ならないんだよ。才能が一瞬きらめいたかと思ったら瞬く間に風に吹き払われる荒野、それこそが私たちの国なんだ。美しいばっかりに故郷は私たちにとっていつまでも終わらない失敗であり、屈辱であり続けている。 p.202 ディスれているんだかいないんだかよくわからないが、ディスれていないからこそか、読んでいて物悲しくなるところだった。
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2025年1月12日
    起きても布団から出られず、『石灰工場』を開く。20年前にブリュッセルにいるときのことが語られ始め、コンラートが「ずっと部屋の中を歩き回っているせいで、部屋の中を歩き回っていると怖くて仕方がないのですが、もう部屋の中を歩き回れなくなるんじゃないかと思うとそれはそれで怖くて仕方がないのです」と怖がっていた。それで耐えかねて階下の「先生」と呼ぶ人の部屋に行ってかれこれ8ページくらい捲し立てていた。 先生のところに行くべきか、行かざるべきか、この一時間ほどずっと考えていたんです……はい、もちろんお邪魔でしたら、と私は言う……お邪魔でしたら邪魔だと言っていただければ……もちろん邪魔だと……私が邪魔な時には邪魔だと言っていただければ……もちろん邪魔だと言っていただければ。私はずっと先生の邪魔ばかりしてきたんですから。何年もの間、ずっと先生の邪魔をしてきたんです、と私は言う、とコンラートは言う……先生と同じ建物に暮らすようになってからの何年間というものずっと……私なんてお邪魔でしょうがないでしょうから!…… p.148 大爆笑。
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2025年1月8日
    夜、遊ちゃんに対してウルバンチッチュ式訓練法をやった。今日はIの聴覚音色コントロールということで、「いいお店のつくり方」とゆっくり、右耳、左耳と交互に話し、それからスピードを上げ、最後は破裂するような速さで。100回は無理なので各4回くらい。これを何時間もやり続けるコンラートの辛抱強さに感心した。 それからオーブン焼きとサッカー観戦を経てベルンハルト。 私と妻は何時間も向かい合って座りながら、ザウアークラウトやキャベツや肉について、さらにはスクランブルエッグやスープについて、そしてソースやサラダやコンポートについていつまでも話し続けるんだよ。そうやって話していても結局何を食べるかが決まることもない。そんなふうにメニューを提案し合ったり、メニューに思いを巡らせたりしているうちに午前中が過ぎてしまうこともあるんだからなんとも恐ろしいことだ。 p.129 コンラートにとっては苦虫を噛む感じなんだろうけれど、やっぱりこの数時間というのは幸福なものに見えて、だから昨日と同じように悲しみが広がる。それはそうと「コンポート」と打とうとしたら「コンポーネント」と打っていて重症だった。
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2025年1月7日
    布団に入ってベルンハルト。コンラート夫妻の朝。 せかせかと手を動かして髪を梳かしながら、お盆の上の食器を机に移さないと、と思う。そしてお盆を机に載せる。まず薬罐を火にかける。それから大急ぎでパンにバターかマーガリンを塗る。もちろん最近はもっぱらマーガリンだけどね。そうしていると眠れた?と妻が訊ねてくる。眠れた?と私も訊ねる。妻が答え、私が答える。もちろんダメだった、と妻が答え、私ももちろんダメ、と答える。 p.117,118 それからお昼。 ヘラーが下に来てるぞ、と言う。すると妻がぱっと顔を輝かせる。そして妻が穏やかになったのを見ながらそのまま下へと降りていくんだ。玄関へと降りていきながら、料理は冷めてしまっただろうな、料理を抱えたまま、氷のような寒さの森や岸辺にずっといたんだから、と思う。そして扉を開き、湯気を立てている弁当箱を見ると料理はまだあったかい、今日はあったかい料理が食べられるんだ、と思う。台所まで持っていって温め直したりしないでもいい。すぐに妻のもとへと持っていける。そして即座に配膳を済ませる。私の配膳の速さといったら妻をびっくりさせるほどだ。けれども妻が一番びっくりするのは弁当箱の中に炒めたレバーが入っていること、さらにレタスのサラダまで添えてあり、一番下の段には私たち二人の大好物であるセモリーナ粉のスフレがあることに気づいた時だ。食事が終わったら、すぐに訓練を再開しよう、大好物を食べた後だったら集中力も上がるだろう、と思う。けれども食事が終わってもすぐには訓練を始めたがらない。大好物を食べたんだからすぐ訓練してもいいと思っているんでしょう、と言うんだよ、とフローに言っていたとのことだ。そういったやりとりがあってようやく訓練が始まる。その時には妻も協力してくれる。 p.120 びっくりするほど明るい、幸福な場面で、ベルンハルトの小説で、こんなふうに他者と何かを分かち合うという場面は覚えがない。ベルンハルト史上最も幸福な場面だと感じる。もちろんコンラートは異議を唱えると思うが。でもとにかく僕にとっては幸福に感じる場面で、だからこそ読んでいて悲しみが湧き、広がっていくのを感じた。最後は妻を射殺するので。
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2025年1月5日
    朝から爽やかにベルンハルト
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2025年1月5日
    帰ってシャワーを浴びるとちょうどリヴァプールとマンチェスター・ユナイテッドの試合が始まるところで、豚肉と舞茸とほうれん草の塩焼きそばをつくりながら見、食べながら見た。ユナイテッドは今日はなんだかいいように見えた。前半は膠着していてスコアは動かなかった。前半を終えると布団に入ってベルンハルト。まだウルバンチッチュ式訓練法をやっていた。 実験を開始しても最初の一時間は妻には自分が被験者だと気取らせないようにするんだ。それで一時間くらい経った頃に突然、実験してるんだよ、聴覚実験Iの始まりだ、と宣言するんだ。そして続けざまに「色欲」、「悪徳」、「ほっとく」と言う。いわゆる聴覚音色コントロールだよ。そしてOの音は陰鬱かね、と訊ねるんだ。Uの音は陰鬱かね、Oの音は陰鬱かね、ってね。その後で「せせらぎ」という言葉の実験をする。世界で一番清浄な言葉だよ。「せせらぎ」という単語だけでもう十年は実験してきた、とヴィーザーに言っていたとのことだ。 p.107 ずっと面白い。いつまでウルバンチッチュ式訓練法をやるんだろう、と考えてから安らかに寝た。
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2025年1月3日
    毎日ウルバンチッチュ式訓練法について読んでる。 どういう実験かといえば短いイの音を伴う文をいくつも妻に聞かせるといったものだ。たとえばイン川には何もないといった文章。百回ほどゆっくり聞かせてから、もう百回ほど速く聞かせる。そして仕上げに二百回ほど速く聞かせる。それも途切れ途切れになるほどに速く、可能な限り速く聞かせるんだ。 p.84
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2024年12月27日
    昨日は4行くらいで寝た。コンラートが肥溜めの中にいるのを見つけられたところから、ここはもう読んでるな、どこまで読んでたかな、なんでコンラートが肥溜めの中で発見された箇所を二度も読まなければいけないんだろう、と思いながら、どこまで読んでいたかを探しているうちに寝た。
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2024年12月26日
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2024年12月26日
    今野書店は今日もいい本屋さんだった。
    石灰工場
  • 阿久津隆
    阿久津隆
    @akttkc
    2024年11月23日
    これも気になるというか絶対読みたい。だけどベルンハルトばっかり読んでいたら人間がダメになりそうなので来年かな。
  • ほんま
    ほんま
    @eishnm
    2024年11月20日
    石灰工場
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