
いっちー
@icchii317
2025年5月2日

「これくらいできないと困るのはきみだよ」?
勅使川原真衣,
川上康則,
武田緑,
竹端寛,
野口晃菜
借りてきた
ちらっと読んだ
おもに教育業界に携わる人たちと作者との対談集。
自分たち(教師)が変わっても、彼らを待ち受ける能力主義社会は変わらないんじゃないか…という悩みに対して「それは囚人のジレンマに他ならない」とバッサリいくところから始まる。そもそも「これくらいできないと困るのは君だよ」、の「これくらい」が規定する社会は本当に実在するのか?と。
能力主義社会を、つまり「これくらい」で規定する社会を、自分たちでつくりだしてしまっているのではないか?
「これくらい」で相手を評価するとは、つまり
「変わるべきは自分ではなく、あくまで(できの悪い)相手である」(p365)というメッセージを伝えていることに他ならない。
「身分制に変わる配分原理としては、能力性に代わる名案はなかったかもしれない。でもだからと言って、それをこの先も続けていくべきかは、大いに再考の余地がある」p369
むしろ学校という場所から、変えていくことができるのでは、という希望の書。
最後の言葉もぶっささる。
先生が腐心すべきことは、
「子どもたちをそろえ、まとめ、整えることに長けた、有能かつ心に余裕がありながらも高い指導力を誇る教師 ではない」いうこと。
