
kino
@kino_nnn
2025年5月3日

カナリア外来へようこそ
仙川環
読み終わった
最近香害といった単語を目にするようになったが、当書はそうした化学物質過敏症や過敏症に悩む患者への診療を始めた病院の物語。話の中で出てくる「過敏症患者は鉱山のカナリアの様に他の人への危険を訴える役割をしている」といった説はなるほどと納得する所があり、確かに煙草や花粉症だって昔は気にされていなかったものが今は立派に制限・症状として一般的に認知されているものもある。望まぬカナリアとして過ごす事になってしまった人達にどれ程寄り添えるだろうか、とふと考えてしまう様な作品だった。物語としても読みやすく、同じ作者さんの他の作品も読んでみたいと思う。

