
益田
@msd
2025年5月3日

現代思想入門
千葉雅也
まだ読んでる
・生政治と規律訓練の両輪で動き、国家を維持する歯車にする(コロナの自粛/ワクチン・反喫煙・精神疾患など)
・異常なものにならないようにする自己統治をしていくことで近代的個人は成立した→アイデンティティなるものが成立した時に良いアイデンティティと悪いアイデンティティが同時に誕生した
「現代社会において大規模な生政治と、依然として続く心理的規律訓練がどちらも働いているのだとすると、ある種の「新たなる古代人」になるやり方として、内面にあまりこだわりすぎず自分自身に対してマテリアルに動かいながら、しかしそれを大規模な生政治への抵抗としてそうする、というやり方がありうるのだと思います。
それは新たに世俗的に生きることであり、日常生活のごく即物的な、しかし過剰ではないような個人的秩序づけを楽しみ、それを本位として、世間の規範からときにはみ出してしまっても、「それが自分の人生なのだから」と構わずにいるような、そういう世俗的自由だと思うのです。後期フーコーが見ていた独特の古代的あり方をそのようにポストモダン状況に対する逃走線として捉え直すこともできるのではないでしょうか。」(p106-107)