

益田
@msd
頑張って読んでます
- 2025年5月24日悪についてエーリッヒ・フロム,渡会圭子読んでる「集団的ナルシシズムは個人のナルシシズムほど認識するのが容易ではない。誰かが「私(そして自分の家族)は世界一すばらしい人間だ。私たちだけが清潔で、知的で、善良で、上品だ。他の人はみんな汚れていて、愚かで、不正直で無責任だ」と言えば、たいていの人はその人が粗野で、バランス感覚に欠けており、正気でないとさえ思うだろう。しかしこの狂的な人間が、大勢の聴衆に向かって、“私”や“家族”を“国家”(あるいは民族、宗教、政党など)に代えて語れば、彼はその国や神などへの愛に満ちた人間として賞賛され尊敬されるだろう。しかし他の国家や宗教はそのような演説を聞けば、見下されたと感じて憤慨するはずだ。それでも持ち上げられた集団の内部では、全員の個人的なナルシシズムがくすぐられ、何百万もの人々が賛同しているのだから、それが正当なことに思える(大部分の人がそれを“正当”だと考えるということは、全員ではないとしても、少なくともかなりの数の人が贅同していることを意味する。大半の人にとって“正当”であるということは、理性ではなく世論の問題なのだ)。集団が全体として、生き残りのためにナルシシズムを必要とする限り、さらにナルシシスティックな姿勢を助長し、自分たちが特に立派な存在であるという特権を与える。」(p105-106)
- 2025年5月16日悪についてエーリッヒ・フロム,渡会圭子読んでる「ふだんの生活では悪いことより良いことを多くしているはずだ。そのような人がひとたび何百万人を支配し、強大な破壊兵器をコントロールする権力を持つ立場につくと、大きな害をなすことがある。市民生活のなかでは競争相手を破滅させるくらいですむかもしれないが、現在の大きな力を持つ主権国家(ここで“主権”とは国家の行動を制限する道徳律にしばられないことを意味する)が並び立つ世界では、人類を滅亡させる可能性がある。人類にとって本当に危険なのは、並外れた権かを持つふつうの人間であり、悪魔やサディストではない。 しかし戦争に武器が必要なのと同じで、何百万もの人々に命を危険にさらすよう仕向け、彼らを𓏸𓏸者に仕立て上げるためには、憎悪、義憤、破壊性、恐怖心が必要になる。こうした激しい感情は、戦争を始めるのに必要な条件である。」(p19) 「ここで人間の性向のなかで、もっとも堕落し危険な形態の基本をなすと思われる、三つの現象を選んでみよう。それらは死への愛、悪性のナルシシズム、そして共生・近親相姦的固着である。これら三つの性向が組み合わされると“衰退のシンドローム”が生じ、人を破壊のための破壊へ、憎悪のための憎悪へとかりたてる。“衰退のシンドローム”の対極にあるものとして、私は“成長のシンドローム”を説明しようと思う。これは生への愛(死への愛の反対)、人間への愛(ナルシシズムの反対)、そして独立(共生・近親相姦的固着の反対)からなる。これら二つのシンドロームのどちらかが最大限に発達するのはごくわずかな人だけだ。けれども誰でも自分で選んだ方向ー生か死、あるいは善か悪かーへと進むことは否定できない。」(p20)
- 2025年5月16日悪についてエーリッヒ・フロム,渡会圭子読み始めた
- 2025年5月13日
- 2025年5月13日他者といる技法奥村隆読み始めた
- 2025年5月12日現代思想入門千葉雅也読み終わった買った当初、途中で挫折したのを思い出しリベンジ 二項対立の前提を仮固定と考え、同一性と差異を反復する(脱構築する)→真理ではない(仮固定なので)からいつ外してもいい という考えは、うまくまとめれてるかは分からないがしっくり来た。後半は難しくまだ読むのが大変だと思ったのでリベンジしたい。 個人的にフーコーの生政治と規律訓練の話が気になったので関連の書籍を読んでみようと思った。
- 2025年5月3日「かわいい」の世界サイモン・メイ,吉嶺英美気になる
- 2025年5月3日現代思想入門千葉雅也まだ読んでる・生政治と規律訓練の両輪で動き、国家を維持する歯車にする(コロナの自粛/ワクチン・反喫煙・精神疾患など) ・異常なものにならないようにする自己統治をしていくことで近代的個人は成立した→アイデンティティなるものが成立した時に良いアイデンティティと悪いアイデンティティが同時に誕生した 「現代社会において大規模な生政治と、依然として続く心理的規律訓練がどちらも働いているのだとすると、ある種の「新たなる古代人」になるやり方として、内面にあまりこだわりすぎず自分自身に対してマテリアルに動かいながら、しかしそれを大規模な生政治への抵抗としてそうする、というやり方がありうるのだと思います。 それは新たに世俗的に生きることであり、日常生活のごく即物的な、しかし過剰ではないような個人的秩序づけを楽しみ、それを本位として、世間の規範からときにはみ出してしまっても、「それが自分の人生なのだから」と構わずにいるような、そういう世俗的自由だと思うのです。後期フーコーが見ていた独特の古代的あり方をそのようにポストモダン状況に対する逃走線として捉え直すこともできるのではないでしょうか。」(p106-107)
- 2025年5月3日自動車の社会的費用・再考上岡直見気になる
- 2025年4月23日ナショナリズムと想像力ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァッ,鈴木英明読み終わった読んだけど難しい!図書館の返却日までじっくり読み直します ・ナショナリズムが「母語を愛すること」「地域を愛すること」に結びつき、社会的領域を拡大している。 ・ナショナリズムは忘却されていた歴史が発見・想起され偽りの物語を与えることで、国民を同一化して文化的他者を排除する ・ナショナリズムは「集団的想像力の産物」 →このナショナリズムの魔法を解くのは比較文学・他言語である 同一性から複雑な構造へ向かっていけるように鍛えることが必要
- 2025年4月22日ナショナリズムと想像力ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァッ,鈴木英明まだ読んでる一通り読めたけど読めただけで全然理解できない!難しい! 「国家とは別の道だけを、あるいは政府を経由しない道だけを進むのではなく、市民が支える国家の構造をナショナリズムと愛国主義から遠ざけておくこと、国家の再分配機能の優先性を高めること、地域の連携を確立すること、こうした努力を要する務めこそ、新たな比較文学が社会科学と連携しつつ不断に取り組めることなのです。」(p58)
- 2025年4月20日ナショナリズムと想像力ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァッ,鈴木英明読んでる「ナショナリズムというものは、人が生まれたときの状況に結びついており、またそうした状況は移住や結婚によって、あるいは家系は古代にまで遡ると主張することで消えてしまう歴史によって、再コード化されるわけですが、そうした状況にナショナリズムは結びついている、ということです。」(p.13)
- 2025年4月19日
- 2025年4月15日
- 2025年4月11日寝ながら学べる構造主義内田樹読み終わった昔読んだが内容を全く覚えていなかったので再読 四銃士をはじめ、フロイトやニーチェやマルクスも分かりやすく書かれていて私のような初学者には最適な本でした。 自分たちの判断や価値観は社会に属しているからできたもので、主体的だと思っているものは主体的では無いというのは成程と思った。「自分たちの「常識」を拡大適用しないという節度を保つことが大事」という序盤に出てきた文章は肝に銘じたい。
- 2025年4月10日自由と理性R・M・ヘア,村上弥生かつて読んだ道徳判断の論証の実践例として外国人差別の問題が実践例として出ているんだけどそこ読み直したいかも 「道徳哲学は、事実や論理に基づいて考えることや、想像力を使い他者の立場に立って考える仕方を説くことによって、人びとをプロパガンダに容易に流されないよう、説いてまわることができる。以上を踏まえて、私たちはそれで満足するべきである、とヘアは主張する。」(p423)
- 2025年4月8日消費社会の神話と構造新装版ジャン・ボードリヤール,今村仁司かつて読んだ数十年前の本とは思えないほど多少ズレがあるとはいえ現代にも繋がっている話だと思う。特に第3部を読んださいにそのことを強く感じた。普段のコミュニケーションやネットの世界を見る限り本当に今も昔も変わらない消費社会であり、むしろどんどん加速しているなと実感。個性やコミュニケーションにおいてもそれはただの記号の組み合わせで既定の路線に過ぎないとされている消費社会において「自分」ってそもそもなんなのだろうかという疑問を持った。 読んでいる時にどこかブルデューのディスタンクシオンに通ずるものがあるなと思った。
- 2025年4月8日
- 2025年4月8日
- 2025年4月3日寝ながら学べる構造主義内田樹読んでるいま、私たちがごく自然に、ほとんど自動的に行っている善悪の見きわめや美醜の判断は、それほど普遍性をもつものではないかも知れない、ということをつねに忘れないことがたいせつです。それは言い換えれば、自分の「常識」を拡大適用しないという節度を保つことです。 私たちにとって「ナチュラル」に映るのは、とりあえず私たちの時代、私たちの棲む地域、私たちの属する社会集団に固有の「民族誌的偏見」にすぎないのです。 そういうふうに考えると、「ポスト構造主義期」を生きている私たちは、「構造主義を『常識』とみなす思想史上の奇習の時代」を生きているということになります(p18-19)
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