
Ropa
@Ropa_28
2025年5月3日

水たまりで息をする
高瀬隼子
読み終わった
すごい本を読んでしまった。
【夫が風呂に入らなくなった】
という一文から始まるこの本を興味本位で手に取り、
わー、どうなるのかな
わあぁ、まだお風呂入ってない…もう3ヶ月経つよ…ヤバ…
え、よく我慢できるなこの奥さん…
ひぇ…無理……
と読み進め、オチを探して最後まで読んだ。
後悔した。
何をかと言うとこの話に軽率に"オチ"を求めた自分に。
読後、形容し難い感情が押し寄せてきて涙が流れた。
わたしはこの物語の夫でもあるし妻でもあるし義母でもあるし実母でもあるのだと。
善と悪とか
常識と非常識とか
生きたい、と、生きなければいけない、と、消えたい、と、死にたい、は全部同じところに宿るものだということだとか。
水上文さんの解説にあった
【生き延びてしまう残酷さ】に打ちひしがれながら、今日もわたしも生き延びてしまっている。


