
oto
@sakana__books
2025年5月3日

月まで三キロ(新潮文庫)
伊与原新
読み終わった
『藍を継ぐ海』を読んで気になっていた作品。
人の生きにくさや痛みを地球や宇宙の話と絡めながら描く、人間ドラマであり、ミステリーのようでもあり、もはや唯一無二なジャンルの短編集。
天文や火山、天候などの専門的な言葉も出てくるけど、こじつけ感も押し付け感もなく、すんなりと溶け込み物語のアクセントになっているのが不思議。
地球や宇宙という大きな存在に夜のような静けさと神秘を感じ、読むと心が凪いでいくような優しさを感じた。
「エイリアンの食堂」と「山を砕く」が特に好きでした。






