みなも
@minamo_books
2025年5月6日

読んでる
自分で日記を書いているときよりも、他者の日記を読んでいるときにむしろ、まだ言葉にならず埋もれている自分の片鱗を発見することがある。
他者が抱いている身体感覚は、こうして言葉に翻訳されてはじめて、そのわずかが共有可能なものとなって自分の身体感覚と呼応する。それって実はとてもすごいことなんじゃないか。
いつものようにわたしの身体や心に起こったことを言葉にする行為も一種の翻訳なのではないか、そんなささやかなひらめきのようなものが頭の中ではじけた。わたしは文章を書くのが好きというより、自分の感情を言葉を通して翻訳する行為が好きなんだ、とはじめて気づく。それはカラフルな喜びに満ちた発見に思えて仕方がなかった。(p.61)



