
ハム
@unia
2025年5月6日

現れる存在
アンディ・クラーク,
森本元太郎,
池上高志
読み終わった
「身体と環境が心を構成する」という、直感に反するような視点を、哲学・認知科学・工学の交差点で議論している。
かなり専門的なロボット設計やAIの話が、哲学的概念と絡むので、読解にはめちゃくちゃエネルギーが必要だった。
目の見えない人も自然に会話においてジェスチャーをするという話が言語と身体性の結びつきに関する例としてあって、心の働きが身体を通して、世界との関係の中で生じていることをかなり直感的に示していると思う。
ほとんどはロボット工学や人工知能などを中心に、脳が「司令塔」ではなく、「動的なネットワークの一部」にすぎないという見方を説明していて興味深いのだけれど、いかんせん難しい。
だいぶわかりやすく書かれていたのだとは思うけど頭を使ったなあーという疲れと達成感のある読書でした。



