
菜穂
@mblaq_0825
2025年5月6日

忘却の河
福永武彦
読んでる
本のある暮らし
積読家
輪読会
読書会すみれ内で開催された輪読会にて。
第3回「二章 煙塵」P88~P155
二章の主人公は一章で主人公だった男性の娘(長女)。
病床の母の看病に明け暮れ自由を奪われている長女ですが、どことなく自分自身が自由に生きることを放棄しているようにもかんじられます。そんな長女に対してやけに冷たい母の態度が気になるところ。
そして長女が節々で思い出す記憶の正体は一体なんなのかも気になる。記憶の中にある子守唄が福島のものらしいということだけはみんなで調べてわかったけれど、それがどんな風にこの物語に繋がっていくのか。
長女に何か隠された秘密があるのでしょうか?
両親を見て育った長女は「家庭というのは欺瞞の上に成り立っているのだ」と考えています。それもなんだか哀しい。闇が深い。
どうやら「忘却の河」という物語はある一家の人々それぞれの目線で語られて行く模様。
この一家に付き纏う根深い闇は戦争と関係するのか、はたまたまた別の要因があるのか気になります。



