忘却の河

忘却の河
忘却の河
福永武彦
新潮社
1969年5月2日
10件の記録
  • 菜穂
    菜穂
    @mblaq_0825
    2025年5月20日
    輪読会にて 第5回 「三章 舞台」「四章 夢の通い路」P143~P176 三章は次女のことを語られるのですが、ここで何度か母が譫言(うわごと)である男性の名前を言っていたことがわかります。そして、次女はその男性が母にとって大切な人であることも分かっているし、もしかしたら……という疑念も。 自由人のイメージだった次女ですが、彼女も彼女なりに抱えている闇のようなものがありました。そしてその中に真実の愛を追求しているようなところも感じます。 四章は母の語り。 どことなく冷たさを感じていた母でしたが、病気で寝たきりの中、その内にある想いは想像以上に切ないものでした。 譫言に出てきている男性との関係も気になるところ。 時折挟まれる式子内親王の歌がより切なさを強調しています。 ここで、章タイトルの横に引用文があるものとないものがあるのですが、引用文のある章は一人称で語られ、引用文のない章は三人称で語られていることが判明。これがこの物語にどういう作用をもたらしているのかはこれから徐々にわかってくるのでしょうか。 また、それぞれ別の方向を向いてしまっているこの4人家族はどのような結末を迎えるのかも気になります。
  • 菜穂
    菜穂
    @mblaq_0825
    2025年5月15日
    輪読会にて P115~P143 「煙塵」の途中から「舞台」の途中まで 「煙塵」の語り手は初めに出てきた男の長女。 記憶にあるものの正体が掴めぬまま、妹と晩酌しながら自分は実の娘ではないのでは?と言い出すと、妹が予想外の反応をしてびっくりしたのは私です。 これはなにかある……参加者の憶測が飛び交いました。 そしてちょいちょい出てくる三木先生。 このなんとも寂しげな表情を見せる三木先生が私は気になるのですが、他の女性陣からは賛成得られず。私こういう人が気になるから、これまで男運あまりなかったやんとハッとする。 長女は記憶を辿って山梨に行くのですが、結局引っかかっている子守唄については何も分かりませんでした。いやもう、凄い気になるやんホント。 どことなく、戦争が残した影がチラつくような気もしますし、母と娘の複雑な問題もあり相変ら不穏な感じなのですが、福永武彦さんの文章からどす黒さは感じません。モヤがかっている感じ。 そして「舞台」は妹の語り。 妹が姉と話していて驚くリアクションをした理由が分かりそうで分からない。お陰で気になる気になる、そしてまた参加者の憶測が飛び交い、今回はここまで。 早く続き読みたい!!
  • 菜穂
    菜穂
    @mblaq_0825
    2025年5月6日
    読書会すみれ内で開催された輪読会にて。 第3回「二章 煙塵」P88~P155 二章の主人公は一章で主人公だった男性の娘(長女)。 病床の母の看病に明け暮れ自由を奪われている長女ですが、どことなく自分自身が自由に生きることを放棄しているようにもかんじられます。そんな長女に対してやけに冷たい母の態度が気になるところ。 そして長女が節々で思い出す記憶の正体は一体なんなのかも気になる。記憶の中にある子守唄が福島のものらしいということだけはみんなで調べてわかったけれど、それがどんな風にこの物語に繋がっていくのか。 長女に何か隠された秘密があるのでしょうか? 両親を見て育った長女は「家庭というのは欺瞞の上に成り立っているのだ」と考えています。それもなんだか哀しい。闇が深い。 どうやら「忘却の河」という物語はある一家の人々それぞれの目線で語られて行く模様。 この一家に付き纏う根深い闇は戦争と関係するのか、はたまたまた別の要因があるのか気になります。
  • 2025/04/07 輪読会スタート 第1回目 第一章 〜p.40
  • 菜穂
    菜穂
    @mblaq_0825
    2025年4月22日
    輪読会にてP40~P85まで。 語り手の名前は分からぬまま語りは続く。 前回拝読したところで助けた女性のお見舞いに行き友達の話を語りだしました。 相変わらず過去と現代を行ったり来たり。語り手は過去の自分のことを友人と呼んだり、彼と呼んだり。 話し言葉にカギ括弧もないし場面もころころ変わるのだけれど、不思議と戸惑うことなく物語を受け容れれる。頭で映像化される。 さすが福永氏。 数々の死を背負い自分の人生を生きれていなかった語り手は、道端で助けた女性と出逢ってからやっと自分の人生を生きようと思えたような気がしました。 何かを抱えている大人の男性が魅力的に見えるのは凄いわかる。助けられた女性の気持ちに共感しつつ、有邪気な女性の屈託のなさに読者の心も解けるよう。 第1章は色んなことが起こりなかなか濃厚でした。次からはどうやら第1章で語り手だった男性の周りの人達が語り手として現れていくもよう。 雰囲気は「深い河/遠藤周作」に似ている気がします。 全てが語られどんな結末になっていくのか楽しみ。 映像化するならば第1章の語り手は役所広司さんでお願いします。
  • ふりふろ
    ふりふろ
    @freeflow
    2025年4月9日
    2025/4/7輪読開始
  • 菜穂
    菜穂
    @mblaq_0825
    2025年4月8日
    「忘却の河/福永武彦」の輪読会いよいよ始まりました🙌 福永武彦氏のことは母から良いときいていましたし、主催者さんが私好みの作品だと思うとおっしゃってくださったのでたのしみにしていました。 今回は「第一章 忘却の河」P8~40まで。 手記のような形で始まった物語は、書き手の現在と過去を右往左往しながら進みます。 始め主人公は物書きかと思いましたがそうではなくどこかの社長さんで55歳、妻は寝たきりで2人の娘ありということが読み進めていくうちにわかります。 そして主人公の背景には戦争体験があり、なにやら過去に忘がたい何かがあるご様子。 記憶を手繰り寄せながら彼が探し求めているめのはなんなのか。 また現在の彼にどのように繋がっていくのか気になるところ。 キーワードは、「助けた行きずりの女」「戦争」「過去の女」というところだろうか。 どうやら連作短編のようですし、今読んでいるところは手記のような感じなので、初っ端から私の大好物作品の雰囲気で、次回がとても楽しみです。 次回は2週間後〜待ち遠しい!!
  • 本日到着。輪読会が楽しみ。
  • 白雨
    白雨
    @nocturnalism
    2025年3月7日
  • sasai
    sasai
    @sasai_74
    2025年3月5日
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