読書日和 "絵画をみる、絵画をなおす 保..." 2025年5月7日

絵画をみる、絵画をなおす 保存修復の世界
漢字にルビが振ってあるし、児童向けだと思うけれど、絵画に疎い私にはぴったりの内容でした。 おすすめ本です。 大切なことは何度も繰り返してくれるし、分かりやすく説明してくれるし、こういう本に子供の頃出会っていたら、どうだったかなぁ?とか思ったり。 それにしても「展覧会コンサバター」というお仕事、この本で初めて知りました。 ちょっと前に彬子女王の「赤と青のガウン」で大英博物館のコレクションに関わる部分を読んで、知らない世界を知ったつもりになっていたけれど、世の中まだまだ知らないことって多いよね。 修復家の一番大切な仕事は、目の前の作品を「きれいにする」「元の状態に戻す」ことではなく、作品が「どのように作られたのか」解明すること。覚えておきます。 今でも過去の偉大な芸術家たちの作品を目にすることができるのは、修復家のおかげ。 芸術に携わっているけれど、自分を前面に押し出すことなく、あくまで次の時代へバトンを渡すリレー走者のような立場でいること、こうした目に見えない修復家たちのおかげなんだと思うと、美術鑑賞をするときの目線、心構えも変わってくる(気がする、せっかくなので実践したい)。 巻末のブックガイドもメモしたので読まねば。
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