
碧
@Hellebore_496
2025年5月7日

流浪の月
凪良ゆう
読み終わった
没入し一気に読んだ。ぐったり。
「白く味気ない廊下を歩きながら、目に見えなくて、どこにあるかもわからなくて、自分でもどうしようもない場所についた傷の治し方を考えた。まったく痛まない日もあれば、うずくまりたいほど痛い日もある。痛みに振り回されて、うまくいっていたことまで駄目になる。
唯一の救いは、そんな人は結構いるということだ。口にも態度にも出さないだけで、吹きさらしのまま雨も風も日照りも身に受けて、それでもまだしばらくは大丈夫だろうと、確証もなくぼんやりと自分を励まして生きている、そんな人があちこちにひそんでいると思う」



