
ソナチネ
@sonatine
2025年5月10日

読み終わった
谷川嘉浩さんのこの解説が、一気に読了感を幸せにした。
私が塩合さんの文章を好んで読むのは、その言葉選びに「夜」を感じるからだ。今日のインターネットでは、人目を気にする「昼の言葉」が力を持っている…
だが、言葉の世界にも夜がある。家族も街も静かに眠る深夜は、「誰の目を気にすることもなく、束の間の自由を謳歌できる夜遊びの時間」だ。そういう時間にこそ、人は言葉選びを急がずに立ち止まる。「夜の言葉」は、小さくて曖味で、あれかこれかという単純な分類ができない。私が好んで読む書き手の言葉には、いつも夜の成分がある。
