もぐもぐ羊 "酒を主食とする人々" 2025年5月10日

酒を主食とする人々
おもしろくて一気に読んでしまった。 後半はデラシャ村に移動して酒を含む食事情を調査することになっていたのだが、はじめに行った集落ではニセ家族の家にホームステイしていることに気づき、そこからホームステイ先を変えてもらうのに相手の気分を害さないようにうまく説得していくところがおもしろかった。 デラシャで飲んでたパルショータはその前のコンソとは違うテクスチャーでドロドロしていて一度にそんなに飲めないが液体よりはお腹にたまるので固形物をそんなに食べなくても空腹感がないそうだ。 またデラシャにある病院で酒を主食としていて体に害はないのかを取材していたが、デラシャ出身で子どもの頃からパルショーターで育ってる医師たちが「問題ない」と太鼓判を押し、妊婦もパルショータを飲んでいた。 帰路にコンソに寄り、「できる長女」のアルマズにスマホをプレゼントし、高野さんが英語の勉強の支援をすることになったのがよかった。 コンソでお世話になってた時にも彼女が優秀なのに典型的な家父長制の村に生まれてしまったばかりに家に縛られていることを不憫に思っていたようだったので。 はじめはスマホでオンライン授業を受ける予定だったが、Wi-Fiの状況が不安定でうまくいかず。 でもコンソでのコーディネートをした英語ができるチュチュ(アルマズのいとこ)に高野さんが授業料を払って英語を学べることになってよかった。 チュチュは妻と娘が相次いで入院してしまったので、授業料としてお金が手に入るのもよかったようで、いい感じに丸く収まっていた。 アルマズはガイドとして働くことを目標にしていて、高野さんはいつかアルマズのガイドでエチオピア南部を探検したいと言っていたので、それが叶うといいなと思った。
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