もん "コンビニ人間" 2025年5月11日

もん
もん
@_mom_n
2025年5月11日
コンビニ人間
コンビニ人間
村田沙耶香
読書好きの人に芥川賞の話をすると、「コンビニ人間面白いですよね」と言われることが多く、3年半ぶりに再読。文学フリマに向かう電車とバスの中で読み終える。 以前読んだ時よりも格段に面白く感じて、主人公に共感する部分もたくさんあって、3年半の間に自分の感性が変わったのかもしれないと考える。 p.61 皆、変なものには土足で踏み入って、その原因を解明する権利があると思っている。私にはそれが迷惑だったし、傲慢で鬱陶しかった。 p.70 何かを見下している人は、特に目の形が面白くなる。そこに、反論に対する怯えや警戒、もしくは、反論してくるなら受けてたってやるぞという好戦的な光が宿っている場合もあれば、無意識に見下しているときは、優越感の混ざった恍惚とした快楽でできた液体に目玉が浸り、膜が張っている場合もある。 p.100 妹はなんだか勝手に話を作り上げて感動していた。わたしが「治った」と言わんばかりのその様子に、こんな簡単なことでいいならさっさと指示を出してくれれば遠回りせずに済んだのに、と思った。 p.123 「普通の人間っていうのはね、普通じゃない人間を裁判するのが趣味なんですよ。でもね、僕を追いだしたら、ますます皆はあなたを裁く。だからあなたは僕を飼い続けるしかないんだ」
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