
鯨るか
@cugiraluca
2025年5月11日

嵐が丘(上)
エミリ・ジェーン・ブロンテ,
河島弘美
読み終わった
登場人物の誰にも共感できない、不幸な暴風雨みたいな物語――そう読んでいる方が多いようで驚きました。というのも私は登場人物みんなに共感しつつ、たしかに不幸な物語だとは思いながらも、暴風雨の中であそこまで魂の激しいぶつかり合いが生じるのは幸福だと感じられたからです。「心の中心にいるのはヒースクリフなのよ。たとえほかのすべてが滅びても、ヒースクリフさえいればわたしは存在し続けるし、すべてがそのままでもヒースクリフがいなくなったら、宇宙はひどくよそよそしいものになって、自分がその一部だとは感じられなくなるでしょうね」

