
ハム
@unia
2025年5月12日

歩くという哲学
フレデリック・グロ,
谷口亜沙子
読み終わった
「歩く」を哲学的に考える。
〈自分を取り戻すためということが大きいですが、逆に、自分を見失うためでもあります。なにしろ、歩いていると、風景が美しすぎて、気がへんになるような時がありますから。あとは遅さを愉しむためでしょうか。それと、世界に対して開かれた状態にあるために。他者に対しても、自己に対しても、自分を空いた状態にしておきたいのです……〉
歩くこと自体が目的のようでいて、そこに何かを求めるのではないように歩くこと。
「わたしはわたしの見たものをわたしのものにする」というソローの言葉。
歩くうちに、心惹かれる色彩や陽光の記憶を、少しずつ自分のうちに溜めておくこと。わたしたちの宝物、本当の財産とは、わたしたちが受け取り、自分のどこかに格納しておいた世界のすがたの総計のこと。
〈歩くことは、世界を打ち破るのではなく、世界の存在にリズムを与え、世界は今確かにそこにあるのだということを実感させてくれる。〉
歩かない日なんてほとんどないし、「歩く」ことを丁寧に捉える意識を大事にしたいと思う。
ルソーやカントやニーチェの精神とつながるために「歩く」という試みを実践してみよう。
とにかく歩きたくなる。
哲学的な高尚なエッセイだけど読んでる間ずっとトトロのさんぽが頭に流れてたなぁ。


