松本真波 "ちくま日本文学(037)" 2025年5月12日

松本真波
松本真波
@_mm177177
2025年5月12日
ちくま日本文学(037)
文庫の最後に収録されていたのは、かの子から息子・太郎に宛てた手紙(複数)。 飾らない言葉による(多少かの子らしい気取った言い回しはあるものの)母から息子への手紙からは、彼女がどれだけ息子の事を想い、心の支えにしていたかが伝わってくる。たった一人生き残った息子だもの。まことに最愛の息子である。その文面からは、小説同様かの子が全身全霊を込めて書いている様がうかがえる。 たくさんの素晴らしい小説の最後に、作者の姿が映し出される手紙が収録されていて、とても良い本だった。
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